PTA役員/委員のメリットについて考える

「PTAをやるといろんなことが学べますよ!人間関係の難しさとか、苦手なことも克服できるチャンスです!」と委員決めの際に言われたらどう思いますか?

 

まあ、引きますよね(笑)未経験ならば特に。

 

でも実際、任期を終えた人の中には「大変だったけどいい経験になった」と思う人は結構いると思うんです。

だから、言い方はどうあれ冒頭の言葉も、経験者なら「まあ、わかる」という程度には思う人が多いのではないでしょうか。

 

正直、大変じゃないとは言い切れませんが、それを超える学びはあると思っています。

任期を終えた後に残る「何か」は今後あなたの人生に役立つものになるかもしれませんよ。

 

 

役員/委員を引き受けるメリットとは

 

さて一般的に「PTAのメリット」としては下記のものがあげられています。

 

・友達や知り合いが増える

・先生とのコミュニケーションが増える

・普段の子どもの様子を見ることができる

・地域のことを知ることができる

・子どもが喜ぶ

・充実感、達成感が得られる

 

 でも、個人的には冒頭でも書いた通り「学び」が一番のメリットだと思っています。

 

いずれにせよ本当のところは「やってみないとわからない」になるのですが、それでは身も蓋もないので、まずは個人的な体験を交えて、上記6つの「メリット」をひとつずつ検証していきたいと思います。

PTAのメリット


それぞれの「一般的なメリット」に関しては、参照記事を置いておきますので、詳細を知りたい方はリンク記事を読んでみてください。

 

PTA活動で得られる4つのメリット!積極的にPTAに参加しよう

PTA活動や地域行事は面倒? 実はメリットがいっぱい

 

「友達や知り合いが増える」について

 

「友達」まで発展するかは別として、顔見知り、LINE友だちは確実に増えます。

 

私は友達付き合いを頻繁にするほうではないのですが、それでも学校に行けば自然と会話できる人は増えました。

ちなみにPTAをやる前は、幼稚園、保育園で一緒だった人と話す程度。でも、だんだんと新しい友達のほうへと流れていくので、あいさつ程度で終わる関係になってしまう人もいました。

 

やっぱり「一緒に何かやる」というのは仲が深まりやすいです。そういう意味でPTA活動は友達作りのきっかけにはなりますね。



「先生とのコミュニケーションが増える」について

 

先生にもよりますが、私が引き受けた時は増えました。

 

職員室に顔を出したり、印刷物を預けたり、そういうちょっとした時に子どもの様子を教えてくれます。

うちの場合特に子どもが学校のことを話したがらなかったので、先生のほうから色々情報が伝わってきたのはありがたかったです。

積極的に話すことが好きな方ならもっとコミュニケーションが取れるでしょう。

 

ただ、他の保護者がいる場でやりすぎるとあまり印象は良くないかもしれませんね。

「先生と気軽に話せることが特権」のような空気が出てしまうと敬遠されかねません。



「普段の子どもの様子を見ることができる」について

 

小学校までならある程度できます。

 

幼稚園、保育園なら、やる役にもよりますが、普段の様子を見れる機会は多かったですね。

小学校では「普段の様子が見れてよかった!」と満足する気持ちにはならなかったですが、担任の先生以外のようすや接し方などは何となくわかりました。

 

中学校になると、休み時間や体育のときに見れるかな?くらい。小学校のときより学校に出向く頻度が減るので、把握はしづらくなります。

「地域のことを知ることができる」について

 

やはり自然と情報は集まります。

 

執行部役員なら、情報通の人が1人はいると思うので聞かずとも知れますし、興味があれば深く知ることができると思います。

 

うちの場合、お子さんと同じ小学校出身の方がいて、学校の歴史が知れたり、おもしろい話から事件簿まで色々耳に入ってきます。

 

情報に疎い私でも、それなりに知ることができたのは、やっぱり役員をやったからですね。委員でも、校外など地域と関わりのある役ならある程度知ることはできます。

 

そして地域に顔見知りが多いと助かるという話も聞きますが、個人的にはそこまでの恩恵を感じたことはないです。

 

「子どもが喜ぶ」について

 

これは小学校低学年まででしょうか。

お子さんによりますが…。でも、学校で会うと嬉しそうに見えますね。

「お父さんやお母さんが学校のことをやっている」という事実は子どもにとって好ましく映るようです。思いっきり「嫌々やってるオーラ」を出さない限りは、きっと、たぶん。



「充実感、達成感が得られる」について

 

やはり一仕事終えたあとの達成感はあります。

 

充実感を得られるかは役によっても違うでしょうし個人差が出やすいところ。行事の多さなども関係してくるでしょう。

 

改革を起こせた!大幅に改善ができた!という年なら充実感と達成感、両方感じることができると思います。

目標を達成できなかったりなど不完全燃焼の場合、リベンジで再任を希望する人もいるようです。(後半に関連記事あり)

リベンジ


すべては自分の糧になる

別に友達とかいらないし…、地域のこととか興味ないし…、充実?達成?普段の仕事で感じてるから十分だし…

 

それもわかります。

 

私自身も引き受ける前はそんな感じでした。絶対やりたくないというわけではないけど、「メリット」を前面に打ち出されると敬遠してしまう。

 

でも、今となっては先にあげた「メリット」も「わかる」ようになりました。自分がメリットと感じるかどうかは別として、以前のように敬遠する気持ちは、今はありません。

正直、私は今でもそれぞれのメリットに 魅力をあまり感じないので…友達や地域とかやはり冒頭でもお伝えした通り様々なことを学べるという点が最大のメリットだと思っています。

 

これはもう「とらえ方」の問題になってくるのですが、枠をPTA活動に留めずどんなことでも学びになる、ととらえると前向きになれました。

 

えっ、PTAって任意加入のボランティアでしょ!そんな「とらえ方変える」とかしないと活動できないの!

 

はい。理想は気持ちよく自然に取り組めることですよね。でも現実はなかなか難しい面もある。

たまたま気の合うメンバーで、活動内容も想定内…という場合なら、まあ、すんなり任期を終えることができるでしょう。

 

でも、そうじゃない場合。

噛み合わないメンバーで、活動内容も想定外…という場合、メリットを感じるのは難しいですよね。

 

未経験の方でネガティブなイメージを持っている方、現在進行形で携わっていて大変な方、そして過去にやってみて大変だったから二度とやりたくないと思っている方もいるでしょう。

 

でも、ずっとネガティブな感情を抱いているだけでは、不快な気持ちに囚われて抜け出せません。

 

現状を変えるor現状を受け入れる

 

どちらかに行動を移すことが大事。

 

・「変える」選択をしたなら、例えば活動の見直しや改善、改革に向けて行動を起こす。

 ・「受け入れる」選択をしたなら、先ほど述べたように「とらえ方」を変える。

 

「変える」と言ってもどの程度まで行うかによりますが、まずは自分の担当の中でできることからでしょうか。もっと大きな改革や改善を求めるなら、会長になって数年がかりでやっていくことになるでしょう。

 

多くの人は、古びた仕組みや組織について「誰かが改革してくれればいい」「トップの誰かが改革してくれなきゃダメだ」と思っていますが、その「誰か」はそれやるの死ぬほど大変ですし、よほどの強固な意志とリーダーシップ性と行動力がないとなかなかやり遂げられません。

 もしもPTA活動に参加しない権利があったなら - ママゼロできるかな より一部抜粋

 

「受け入れる」のは、自分次第で今からでも取り組めます。パソコンスキルがないのに、書記や広報になってしまったら、スキルを高めるチャンスととらえることもできます。

PTA役員経験は、リーダーシップや交渉力、コミュニーション力をアップさせる絶好の機会にもなります。だから、自分を成長させるために利用すればいいのです。そういえば、専業主婦だった人が、PTA役員になって必要に迫られてパソコンを使うようになり、その経験が、その後の再就職につながったというケースもありました。私も会長職をやったおかげで、人前でスピーチをするのが怖くなくなりました。

 ついスイッチが入ってしまう……。PTA役員になって感じたことより一部抜粋

 

そんな時間がない?絶対無理?それなら、まずはそれを相談してみるところから始めてみてはいかがでしょうか。

本当に無理で困っていたら、誰かしら助けてくれるはずです。

そしてもし、誰にも助けてもらえないようなら、「受け入れる=活動を続ける」から行動を「変える=辞退」にシフトするのも一案ではないでしょうか。

 

気持ちを変えるか、行動を変えるか…、どちらにせよ自分から動かない限り事態が好転することは難しいです。

 

二ーバーの祈り

最後に

今回の記事を書くにあたって思い出したのは「二ーバーの祈り」です。

 

「神よ、変えることの出来ない事柄については、それをそのまま受け入れる平静さを、

変えることの出来る事柄については、それを変える勇気を、

そして、この二つの違いを見定める叡智を、私にお与えください。」

 

これをPTAに当てはめて考えたわけですが…、大げさですか?

でも、こうして枠を広げて考えると、ちょっと見方が変わるのではないかと思うのです。

色々策を講じても無理(変えられない)なら(とらえ方を変えて)受け入れる 。

そしてその見極め…、それこそやってみないとわかりませんが、やる前にできることは、思いつく限りのメリット、デメリットを書き出し、両者を比べることでしょうか。

 

どんな場合にもそこにメリットを「見出す」ことで活動への気持ちも変わると思います。どうせやるなら嫌な気持ちに囚われたままやりたくないですよね。

いつまでも「やらされている感」から抜け出せずにいると辛いです。一旦気持ちを切り替えてまず1年間やれる範囲で取り組む、また、ここまではできる、できないという線引きを自分の中で持っておくことも重要です。

 

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